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カロリー計算

“カロリー”(Cal)が導入された経緯

  • FMPは今から10年以上も前に、EPSON製PC-286/386/486/586シリーズ、もしくは、NEC製PC-9801/9821/H98シリーズ上で動作する常駐型FM音源ドライバーとして開発されました。当時のドライバで使用可能な音源はOPN YM2203 (OPNA YM2608)チップを主体としたFM3 (+3) /PSG 3/PCM 1/ (RHYTHM 6) 計6(16)音という限られた音源構成で、機能面だけで現在の環境と比較すればかなり見劣りするものでした。
  • しかし、FM音源の魅力と限られた機能の中で、今でも聴きたくなるような名曲が数多く生み出されてきたのも事実です。FMPのコミュニティはそんな作曲者の感性と努力、そして豊かな発想と少しの 呑みきれない程の混濁したアルコールで培われてきたものでした。
  • 時代の流れと共に進歩した新しいFMP7は、最大64パート同時発音が使用可能で、FMやSSG音源、PCM音源までもが存分に割り当てて使い放題、まさに夢のような環境で登場します。一方で、商業ベースのものも含め非常に高機能化された数多くのミュージックシーケンサー (Music Sequencer)が世の中に溢れている現状で、FMPで作曲することの意味は何なのか、そんな至極当然な疑問も生じてきました。
  • 実際の楽器の音をサンプリングし、それらを多チャンネル使用すれば一見(聴?)カッコイイ曲が作れるかもしれません。ですが、作曲者にとってみれば、それは自分達が愛してやまないFMPとは違うだろうという意見が大半を占めていました。一方で、エンジニアにとってみれば、新しいドライバを開発するのにドライバ自体で機能的な制約(例えば同時発音数をFM3 (+3) /PSG 3/PCM 1/ RHYTHM 6など)を設けるのも賢明ではないだろうと意見もありました。
  • 『新規に開発するからには、機能的に高機能なドライバを世に送り出していきたい。』が、『FM音源で曲を作る楽しさも追求したい。』FMPにおける”カロリー”(Cal)はそんなジレンマを解決する為に考え出された概念です。

“カロリー”(Cal)計算の基本

  • カロリーは、FMPの曲データ(*.OWI)に対する評価指数の一つです。一般にカロリーは、高機能な音源を使用する(PCM≫FM>SSG)、多くのパートを使用する、高度な機能を多く使用するほど高くなる傾向を示します。その傾向を示すものが”FMP標準カロリー表(2010年度版)“です。曲データのカロリー計算には曲データのコンパイル時に生成されたオブジェクトを基に”基本カロリー数量”と”カロリー表”を用いて算出されます。カロリー表やカロリーの算出方法はすべて非公開であり、必要に応じて適宜見直しが行われるため、同一のデータであっても評価は異なってくることがあります。
  • “FMP標準カロリー表(20**年度版)“は合議制により定期的に見直されるとともに、今後の音楽ディスクなどでは、カロリー制限の設定や、企画ごとの個別カロリー表設定が行われることもあります。
  • トータルカロリー(Total Calorie)は次式で算出されます。

    TC = ∑(音源別パート単位Cal×音源別パート数量)+ 
         ∑(コマンド別単位Cal× コマンド別数量)
    

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